前回その③では相続土地国庫帰属制度の土地の要件を紹介いたしました。
その④では、相続土地国庫帰属制度の審査手数料、負担金を紹介いたします。
相続土地国庫帰属制度の利用には、審査手数料及び負担金の納付が必要です。
審査手数料
審査手数料は土地一筆ごとに納付が必要であり、隣接した複数の土地について申請を行う場合であっても、合算はできません。申請書類に問題がなさそうであれば、審査手数料の額に相当する収入印紙を貼り、法務局に提出します。
審査手数料は土地一筆あたり14,000円です。
なお、審査手数料の納付後は、申請を取り下げた場合や、審査の結果、却下・不承認となった場合でも審査手数料は返還されませんので、ご注意ください。
負担金
負担金は、土地の性質に応じた標準的な管理費用を考慮した、10年分の土地管理費相当額のことです
要件審査を経て承認を受けた方は、負担金通知を受け、政令によって定められた金額を支払う必要があります。10年分の管理費相当額を納付が必要となるのは、帰属の承認を受けたときの一度のみです。
申請があった土地は、「宅地」・「農用地」・「森林」・「その他」の4種類に分類され、この区分に応じて納付が必要となる負担金が決定します。
負担金は、原則20万円ですが、例外の算出方法がありますので、法務省の「土地国庫帰属制度」に具体例が紹介されています。
①宅地の場合
原則:20万円(面積にかかわらない)
例外:宅地のうち、都市計画法の市街化区域又は用途地域が指定されている地域内の土地は、面積区分に応じた算出となります。
②農用地の場合
原則:20万円(面積にかかわらない)
例外:主に農用地として利用されている土地のうち、次のア~ウの農地は面積区分に応じた算定となります。
ア:都市計画法の市街化区域又は用途地域が指定されている地域内の農地
イ:農業振興地域の整備に関する法律の農用地区域内の農地
ウ:土地改良事業等の施工区域内の農地
③森林の場合
面積区分に応じた算定となります。
④その他(雑種地、原野等)の場合
20万円(面積にかかわらない)
負担金の納付
国庫帰属の申請が承認された場合、法務局から承認申請者に対して、負担金の通知が送付されるとともに、負担期の納付に関する納入告知書が送付されます。
納入告知書に記載されている負担金額を期限内(負担金の通知が到達した日の翌日から起算して30日以内)に納付します。
国庫帰属
承認申請者が負担金を納付した時点で、土地の所有権が国に移転します。所有権移転登記は国において実施します。国庫に帰属した土地は、国が管理・処分します。
今回は、その①~④にわたって相続土地国庫帰属制度について紹介いたしました。
相続土地国庫帰属制度は、管理が難しい土地を相続した際に手放すのに役立つ制度ですが、土地の要件等により承認申請した全ての土地が国庫に帰属されるわけではありません。また、負担金等の費用がかかることも注意が必要です。
「相続土地国庫帰属制度の承認申請業務」についてのお問合せはこちらからお願いいたします。
参考・引用:法務省「相続土地国庫帰属制度」